真似の出来ないのが、この基板。基準に合わせて調整しているから、ビジュアル用みたいなものとは一線を、画してきたのです。価的にも真似は出来ないと思います。
そもそもVUメーターとは、+4dBmで0VU振れるメーターです。それより小さい信号を基準にしたい場合はその差分を正確に増幅する必要があります。
調整は基準発振器から正確な1kHz+4dBを出力します。調整中に出力が変化してはいけませんだから安定な発振器が必要です。

調整はとても面倒なので製作した専用治具で行います。治具が無いと、いちいち接続を変更しなくてはなりません。信号の入力取り出しは、コネクターとコンタクトプローブ併用です。

発振器に外付けアッテネッターです。

発振器からの信号は治具にアッテネッター経由で加えます。

常時治具への入力信号はモニターしています。

最初に確認するのは電源電圧です。-12Vを確認します。

+12Vも切替スイッチそのまま確認できます。これで正負電源回路の動作OKなら次に進みます。

+4dBの調整、初めにすべてのトリマーを機械的センターに合わせます。コパルはセンター合わせで納品されますがTOCOSは左絞りです。

このトリマーを回しLチャンネルを+4dBm出力に調整します。

+10dBレンジなので+4dBmはー6dB目盛りです。デジタル時代の人は戸惑う目盛りです。拡大して目盛りを見てください。(調整前です)
これが終わったら同じようにRチャンネルも調整します。

4dBのアツテネツタを入れて都合0dBm入力します

入力モニターは0dBmになりました。

レンジ切り替えを0dBmにします。

このトリマーでLチャンネルのアンプ回路を4dB増幅するように調整します。Rチャンネルも同じように調整します。

10dBのアッテネッターを入れモニターで確認します。

レンジを-10dBに切り替えて-10dBmのトリマーを同じようにLR調整して+4dBmが出力されるように調整します。

ー20dBmも同じように調整します。

調整が済んだら、最後にVUメーターで確認します。正規VUメーターならこの基板を使えば無調整ということです。アッテネッターを+4dBm、0dBm、-10dBm、-20dBmとなるように切替この時VUメーターアンプのレンジ切替も同じように切り替えて0VUとなることを確認します。

切り替えスイッチの配線、動作に間違いないかテストしておきます。

この調整は測定器が無い場合ユーザー調整はしてはいけません。VUメーターに左右の差がある場合は±2.5dBの範囲で微調整できる入力補正トリマーがこちらです。

要するに音を出すだけなら1万のデジアンでも可能です。メーターを振らすだけなら安価なものでも可能です。実用というレベルの違いです。以前あった話ですが、お手頃価格のメーターアンプに比べてなぜ高いのかとか、安価なものにはポップノイズ(電源投入時振りきれ)防止回路が付いているのに何で付いていないとかトンチンカンな質問を受けました。そのような方々の特徴は、ケチをつけて安くさせようという魂胆が丸見えなんです。針は電源投入時振り切れたりしませんから。
この調整無しで使える基板セット高いと思いますか?最低賃金で計算しても割合わないのですが、理解出来ない人は理解出来ないでしょう。
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