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MCカートリッジのインピーダンス

昔のことを知らないとMCカートリッジでは、たびたび論争になるのでここにまとめておきます。

MCカートリッジもハイインピーダンスで受けないと出力が小さくなってしまいます。それだけではありません。
MCカートリッジは自分で制動する能力にたけているので負荷抵抗を小さくして電気的制動を掛ける(オーバーダンプ)と音質が躍動感に欠け、ふくよかさのない、カートリッジ(レコード)の音を聞いたことのある人ならわかるはずになる。だからヘッドアンプでは100Ωくらいの負荷抵抗が普通だった。見かけ上のノイズ特性を良く見せようとした一部を除いてです。.

ここでトランスでの昇圧(昇圧トランスの話をしておかないと混乱を生じる。
昇圧トランスのインピーダンス問題。ここにあなたの知らない世界があるのです。

中身のトランス単体です。
1次インピーダンス30Ω、2次インピーダンス3kΩの昇圧トランスがあったとします。
これで30ΩのMCカートリッジだから30ΩでマッチングOKではないのです。
2次側に3KΩの負荷抵抗をつないだ場合1次側30Ωとなるのです。

実際のMMフォノイコは47kΩ標準です。
前述の2次側3KΩのトランスをMMフォノイコにつないだ 場合47K/3k≒15.7倍
1次側も30Ωの15.7倍≒470Ωになるのです。

このため30Ωの入力トランスは実は470Ωだったということがご理解いただけましたでしょうか。
表示の1次インピーダンスが30Ωであっても実際には470Ω受けしているから音質には影響を受けない訳です。

だったらMCヘッドアンプも470Ωにすればという声が聞こえそうですがヘッドアンプは入力を高くすればノイズも増える傾向にあるのです。

このようなことを一般のユーザーに言っても混乱するからケースに入ったMC昇圧トランスは3Ω30Ωなどと使うカートリッジに合わせるように書いてある訳です。

広く理解しないとわからないことがあるものです。ハイインピーダンス受け説は崩れません。

おまけトランス巻き線比はインピーダンスの2乗に比例します。
30Ω対3KΩは5.4対54=1対10=10倍でゲインは20dBです。


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