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MCヘッドアンプを考える

まず回路図が無い中grease7さんに、お骨折りいただいたことに感謝いたします。
この状態で、カートリッジを代えてもゲインが変わらず、入力インピーダンスが9Ωで一定であると調べていただきました。



ここでは、私はOPAMP同等の挙動をする、反転入力の反転アンプではないと考えました。
差動入力もありませんので、イマジナリーショートはあり得ないと考えたわけです。


それではOPアンプの反転アンプをヘッドアンプに応用するとどのようになるか検証
します。定数の選び方では下図の参考例のようにデンオンDL103でも、オルトフォンMC20でもゲインが変わって、同等の出力になり都合が良いのです。
尚、実際にこの測定系で、実測検証してあります。OPアンプを使った反転増幅回路は
入力抵抗Riが入力インピーダンスとなります。ただしMCカートリッジも繋がればそれもRiとなりそれを含めたものが入力インピーダンスとみなせますから、ゲインの計算はRf/Riとなります。



次にヤマハがA-1でC-2同等回路と公言する回路が出て来ました。
シミュレーションいただいた回路とは異なり、大きな違いはRsにあたると言われている抵抗15Ω×2がありません。OPアンプに置き換えての反転入力回路の説明は、苦しくなります。


回路を見やすいように書き直しました。
実際の動作電圧は低いようです。


入力抵抗のない回路で入力負荷抵抗が1KΩが付いていて。またまたわからなくなりました。
あいにく、私はこのような回路を設計する知識を持ち合わせていません。
これは、どうしたら良いのでしょう。
私の友人知人も、いくら帰還かけてもそんなに小さくならないと言います。


カートリッジのカタログを見ているとヘッドアンプの場合も推奨負荷抵抗があることがわかりました。

デンオンDL-305(40Ω)では100Ω アキュフェーズAC-2(4Ω)では50Ω以上

C-2だと入力インピーダンス10Ω これらは、使えませんね。
C-2持ってる那須山さんは、DL-103やオルトフォンで普通に使っています。
これらを考えると100Ωと言うのは、ヘッドアンプでは一つの基準であることがわかります。


那須山さんには、手持ちのもので、色々測定してもらい、回路の動作から探っていました。回路図から探れる人は、そうそういません。シミュレーターに頼るのも一つの手でしょうが、色々動作している、実機のC-2から探らせていただきました。

今回の状況から判断すると非常に判断が難しいことは、誰でも分かっています。
①カートリッジはどれでも使える。
②シミュレーション結果のゲインは、一定。
③ヤマハが使えないMCカートリッジがあるものを作るわけがない
④一般的に測定時の入力感度/インピーダンス

等、状況を判断すると必ずしも反転入力10Ω説が正論とは言いかねるのではないでしょうか?


温度でも変わるトランジスタのエミッタ接地回路の入力抵抗は、大きな電流を流してもそんなに下がりません。それに帰還抵抗1本でどうにでもなるとは、皆さん考えないと思います。


落としどころが、ない議論は、とても疲れます。
これで決着しないとなると、実機解体して調べるか、全く同じ回路を再現(配線)して、調査するしかありません。それをしてわかって何か得なことがあるでしょうか。
アナログ回路なんて思った通りに動作してくれないことが常にあります。
10Ωが入力インピーダンスであるなら、実際の使えている他のカートリッジの動作についても説明しないと理屈が通りません。


OPAMPと同等の動作であるなら、理屈は通りますが、今度はシミュレーションでは
ゲインが変わらないことの説明をいただかないとわかりません。



OPアンプでの反転入力における動作は説明させていただきました。

実際のこのC-2MCヘッドアンプ回路のカートリッジを付けた時の動作説明があれば良いのではと思います。


また那須山さんの測定系では、OPアンプ同等動作だとしたら、反転増幅回路を測るのは、難しと思います。
今までやられてきたことでは、10Ωと言い切るのは、十分結果は揃っていません。
もちろん100Ωとも言いません。

OPAMPは、極めて高いオープンループゲインです。
オペアンプ回路では、説明できない部分が多くあります。

実機回路を組むことにします。

C-2同等と言われる、回路を組み立てていて少し見えて来たような気がします。
カートリッジを見ていないかも知れません。
カートリッジは、電圧源であり電流源ではないあたりがポイントかも知れません。




コメント

SATIN M-15

記事アップ ありがとうございます。
私も50年も前の学生時代に2SA567(日立)の石でMCヘッドアンプを製作する為設計したことがありました。でも、高出力のSATIN M-15を購入使用したので使用することはありませんでした。
私の設計はベース接地で一石で増幅する回路でした。エミッタから入力することで入力のカートリッジの抵抗で自己負帰還が掛りベースはバイアスを掛けて0Ωで仮想接地して低雑音化できます。元々信号レベルが微小なので出力から帰還を掛けるほどでもありません。また、カートリッジのインピーダンスに対応してゲインが下がるので出力を一定化させることが出来ます。 YAMAHAのC-2は低雑音化の為に石を並列使用しています。電流も増えるので電池駆動は苦しくなります。 エミッタ接地の回路に入力並列負帰還を掛ける方法は入力インピーダンスを下げる為には良い方法ですが、それ程効果的かどうかは疑わしいと思います。私は低雑音のPNPの石をベース接地駆動する方法が抵抗を最低限に出来るので雑音も少なく一番簡単で音質は良いのではないかと思いますが如何でしょうか?
なお、歪を低減する為にNPNの石を―側に直列に接続してプッシュプル化して両方のコレクタ出力をコンデンサで取り出して合成する出力とすることも出来ます。なお、出力にOPAmpのバッファを使用することも出来ます。

Re: SATIN M-15

N.Yasudaさま
古い記事にコメントありがとうございます。

この記事の発端はC2のヘッドアンプで、一般的なMCカートリッジで低インピーダンス群3Ω前後は良いがハイインピーダンス群40Ω前後は、使える使えないなのです。使えるは、鳴るから使えるだったら使えるで、40Ωに低入力インピーダンスつないだら普通は、使えないのに使えると言ったつじつまが合わない回路でした。結論はゲインが高い回路なので見かけ上は使えるようになっていたとでもいえばお分かりいただけると思います。

現行品ではアキュフェーズ社のフォノイコライザーのヘッドアンプ部がトランジスタのデスクリート回路で上手くできていると思います。

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