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先日製作したコンデンサーマイクのバランス回路の動作説明

マイク回路の試験にはファンタム電源供給回路が必要です。オーディオテクニカのAT8540を電源と信号取り出しに使います。
これは12Vを供給すると48Vのファンタム電源が供給されるものです。基板には発振器から信号を入力します。
最後まで読んでいただくとバランス回路は伝送ノイズに強い理由がわかります。
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オシロスコープで、ホット(H)とコールド(L)それぞれ単独で信号を取り出すように接続します。
DSC_0039_202102080005329d9.jpg


180°反転した信号が確認できます。それぞれ0.6Vあります。
DSC_0040_2021020800053354a.jpg



ホット(H)とコールド(L)間の信号を取り出します。
BL2 (2)



一つの波形になります。従って1.2Vあります。増幅していないのですが都合6dBアップしています。ここで非反転側ホットと反転側コールドが逆相だから加算されて1.2Vになった訳で、ここに乘るノイズが同相だったら現れない訳です。これがバランス伝送がノイズに強い理由です。その反面一つの信号を逆相で作ることは余計な回路が出来て音質上は好ましくありません。そこでフルバランスなんていう話になるのですが、また別の機会に話します。
BL2 (1)
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コメント

簡易バランス方式?

おはようございます

中にはコールド側には信号を乗せない(コールドはノイズを拾うだけの役割)マイクもあるようです
インピーダンスが同じならノイズは打ち消されますからある意味合理的なのかも知れませんがどうなんでしょうか?

Re: 簡易バランス方式?

MFさん
おはようございます。

バランスが出力側、入力側で回路が形成されないで一部でも崩れると同相信号除去比(CMRR)が
落ちてしまいます。
数mの家庭無いで使うならバランスにする意味合いはほとんどないかも知れません。

簡易バランス方式? 詳しく

こんばんは

このネタ元はある録音エンジニアのサイトですが今は無いようです
私の記憶を元に下手な文章ですが動作原理は

仮にホットのマイクアンプの出力インピーダンスが100Ωなら
コールド出力は100Ωの抵抗でGNDに落としインピーダンスを合わす
伝送系のコールドはノイズを拾うアンテナとしてのみ動作する
ホットもコールドと同じノイズを拾うのでバランス動作とみなせる

その方が実際に使ってるマイクを実名公表していました
ディスった内容ではなく感心していたように見えましたけど
メーカにとってはイメージダウンだからクレーム入ったのか

Re: 簡易バランス方式? 詳しく

MFさん
意味合いはわかりましたが、いつの記事かわかりませんが、つい最近までマイクの出力には必ずトランスがあったので
そうする意味が分かりません。

10年くらい前だと思います

おはようございます

そんなマイクが製品化された理由はECMが広まり更なるコストダウンのためではないでしょうか
コールド側の回路を抵抗一本で済ますのはインチキに見えますが逆に画期的とも言えます

色々検索したら13年にFIDELIXの中川さんが書いてました
バランス伝送とインピーダンスバランス伝送の話
http://www.fidelix.jp/technology/balance.html

「インピーダンスバランス」を検索したらYAMAHAも使ってました

Re: 10年くらい前だと思います

MF さん

お調べいただきありがとうございます。
マイクは、基本的にバランスは民生品では無いので民需向けコスト対策なんでしょうね。
民需だったら数mのコードにバランスの必要はないでしょう。

楽器屋さんがバンド用などに低価格にするような要求が出たのでは無いかとも思えます。
世の中のプロ用は全然プロ用でありませんからね。

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