すっかり嵌ってしまいました。やはり40年以上前のものです。
スイッチの接点をポリコールキング注入で復活させ。不具合のミュートリレーの交換を行い動作試験、分解は面倒でもここまでは順調でした。

ところが試験するとフォノイコの出力が不安定なのと、時々ノイズが入ります。これはまだ、沼池への序章です。

.
バイアスもオフセットも正常に調整出来て、微弱な入力で、時々動作不良なので、初段のFET2SK164Vを疑ってみます。K164のVランクなんて手に入らないのでK369のVランクからペア組したのを入れてみます。

全く変わりません。K213とJ79が見えます。もしかしてあったかも!希少なお宝石(おたからいし)です。

ここ数日の出てきました記事の通り、ドラえもんよろしくありました。

下段の波形が上下してノイズが入ってます。動作不安定は終段FET不良なのだろうと思い込みが先走り交換。直りません。

やみくもに部品交換して池に落ちました。

カレントミラーの石はA906とC2129の2段。熱結合をばらして確認しました。これが不安定の要因か?適当な代替できる石に交換しましたが変わりません。

もうすっかり沼に嵌りました。取り外した部品でお分かりいただけると思います。

よくよく考えるとフォノイコです。まさかとは思いましたが、先日のC-240修理の時の岡谷のポリプロピレンコンデンサーを疑ってみます。容量は562(5600PF)容量はあってますけど、損失係数が大幅劣化。

抵抗値測ると変動します。

犯人確定です。また受動部品です。

余計に交換してしまった部品を元に戻して、ついでなので電解コンデンサーも6個交換しておきます。
出力も安定、ノイズも無くなりました。しばらく様子を見ます。42年前のものですから、もうとっくに寿命なのです。

回路構成を見ると、オーディオ全盛期だなとつくづく思います。立派な回路構成です。双信電機のポリスタイレンコンデンサ―にアキュフェーズのシールが貼ってあります。EQ回路も上下対称デスクリートでしっかり作ってあります。ローカルレギュレーターも、超低雑音な回路構成です。それがフォノイコ専用で載っているのですから贅沢です。今なら100万クラスの回路構成かも知れません。恐るべし’70年代の終わり。
故障の少ないものは、設計がしっかりしています。ですから故障したときは、部品が寿命なことが多いのです。
良く故障の大半は、半田不良だとか、電解コンデンサーの容量抜けだとか言う方がいますが、いつの時代のことでしょうか?
スポンサーサイト