FC2ブログ

記事一覧

日幸電機製作所のレシーバー

ブロ友さん他でNIKKOのアンプを見たので少し記事を書きます。
日本で最初の半導体アンプを発売したメーカーで私のオーディオの原点ともいえるのが
日幸電機製作所のアンプです。
昭和40年代は、主に輸出メーカーでした。この頃は1ドル360円の時代です。
創業は昭和10年の会社です。ブレーカーやトランス、分電盤、鉄道関連機器のメーカーでもあります。
手元に昭和47年の社長の言葉があります。雪風(ユキカゼ)という戦艦に寄せて書いています。
DSC_0066.jpg
STA501レシーバー プリメインの40Bや40ICというものも1970年頃ありました。
外観的にも国産他社に比較して立派なものです。なんとなくマッキンC20を感じます。
DSC_0054_20210918195933068.jpg
アメリカ向け取説です。
DSC_0056_20210918195041428.jpg
当時の国内向けメーカーの取説とは表紙からして違います。
DSC_0055_20210918195753e76.jpg
裏表紙 アメリカ事務所はフロリダ州ハリウッド
そういえば昔、映画にこのレシーバーが写っていた記憶があります。
DSC_0063.jpg
秀逸なプロテクション
自社のFMサーキットブレーカーはもとよりカバーを外すと電源コードが外れる仕組みです。
UL規格で製作してましたのでしっかりしています。
DSC_0062.jpg
電源コードが外れる構造です。
DSC_0074.jpg
FETやFM IF増幅用IC(初期のμA703)を採用しています。
DSC_0061.jpg
AM用バーアンテナも角度調整できます。
DSC_0073.jpg
各部の調整は写真入りで説明
DSC_0060.jpg
〇にNKのマークがが古い時代の物には使われています。
DSC_0058_20210918195046791.jpg
7円ハガキの返送による、保証登録制は、ここでも先進的です。某高級オーディオメーカー以前にやってました。
ここでお気づきと思いますが、ドルショック、第1次オイルショックで輸出用を国内バンドに変更して販売したことが推測できます。
DSC_0057_20210918195046c75.jpg
回路図 2SB54や2SC373 MK10、μA703 ゲルマトランジスタやシリコントランジスタ、FETにIC、ドライバートランスにOTL準コンプリメンタリPP、時代を感じさせる回路です。しかし50年経った今でも無修理で鳴ってくれました。
DSC_0059_2021091819504610f.jpg
後年このレシーバーを見つけてくれた友人に感謝です。これが私がオーディオに興味を持った原点なのです。
子供の頃、毎日ヒアリング室から最終再生試験のこれの音が聞こえていた訳ですから・・・・・
補足
1975年頃になると低価格帯の製品を作るようになり長岡鉄男氏が、♯200 ♯300入門機として薦めていました。
スポンサーサイト



コメント

No title

あ・・・これ、私がオーディオに興味を持ち始めた頃に
「秀逸なレシーバー」として雑誌に紹介されてた記憶があります。
回路図を見るとかなり複雑ですが、50年経っても無修理で鳴るとは
すごいですね。
その昔は「日本製」というと海外では粗悪品の代名詞だったそうですが
この時代くらいになると元来の民族性が発揮されて技術力が高まって
きた頃でしょうか。

秋葉原

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9ccc3905d7d857f18de3912ef09cf44ac0d2c51 
万世本店ビルが売却されたとの事です。

日幸電機と言えばヒノオーディオや丸善無線でローテルと並んで売られていました。 
私は同社のプログラムオーディオタイマーを2台買いました。
仕事で絡んだことは無く、ブレーカー類は戸上電機位しか扱った位の記憶しかないです。  

石丸レコード館が消えタワーレコード位しかなくなってしまい、お茶の水のユニオンに逝くしかなくなりました。





Re: No title

げんたさん
おはようございます!
録音してそのうちYouTubeにアップします。

ひとつ一つ手ではんだ付けしているので部品に熱ストレスがかからないのが
動作している要因だと思います。

Re: 秋葉原

ひらひらさん
このレシーバーを見つけて来てくれた友人に、この肉の万世本店で
上京したときに、ごちそうになりました。
私的には偶然に関係なくはない情報でした(笑)
しかしながら時代の流れですねぇ~ 寂しさを感じます。

>日幸電機と言えばヒノオーディオや丸善無線でローテルと並んで売られていました。
この輸出に力を入れていた2社を知るか知らないかで古くからのいわゆるオーディオマニア
かの分かれ道になります。

貴重です

こんにちは!

貴重なアンプと資料をお持ちですね。大事にしてください。わたしは、オーディオを始めた年代的に、NIKKOは良く知りませんでした。元々、輸出メーカーだった様なのでなお更でしょう。
ところが、もう一つの輸出メーカーのROTELのアンプに偶然出会って、現在も使用しています。
多分、1985年か1986年頃、秋葉原の丸山無線で偶然に出会いました。
すこし、想い出がありますので、そのうちブログに書きます。

Re: 貴重です

しんのすけさん
こんにちは!
70年代前半までの話しですから、今、還暦ぐらいの人は知らなくて当たり前のことです。
私の場合、子供のころからオーディオに接してきたから10年くらいサバ語れます。

ローテルも70年代と80年代ではまた異なるものですから80年代記事楽しみにしてます。

音声多重放送のレシーバー

こんばんは。
このメーカーの製品としては、78年頃に音声多重放送用のアンプ付きの受信機を買いました。安かったので・・・
私の中では三流メーカーの印象が強かったのですが、しっかりしたメーカーだったんですね。ハガキも入っていました(笑)

Re: 音声多重放送のレシーバー

ハードオフ症候群さん

そんな製品も出していたのですか?
知りませんでした。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

audioproject

Author:audioproject
自作オーディオというジャンルです。
audioproject.jpは独自ドメインです。
自作オーディオ.jpは独自ドメインです。