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マルチアンプ方式は高品位再生への近道

1960年代後半からすでにマルチアンプ方式は、優れた方式だと認識されていて’70年代前後の国産スピーカーシステムにはマルチ入力が付いていて、ウーハー、スコーカー、ツィターをそれぞれ、単独で駆動できるように初めから出来ていました。その頃が家具調ステレオと本格ステレオが完全に分かれていた時代です。しかしチャンネルデバイダーに良いものがまだあまりなかったし、どんなスピーカーにも切替で使えるように分割周波数をロータリースイッチで切り替えていたのであまり複雑な回路は組めなかったしトランジスタ数個では、それなりでした。’70年代に後半に入ると高性能なオペアンプの登場で、帰還形アクティブフィルターで、大分性能が向上してきました。’80年代に入るとCDプレーヤーのフィルターにGIC(一般化インピーダンスコンバーター)が使われるようになりました。従来型と違い音質劣化が少ないので多く使われました。これをマルチアンプのチャンネルデバイダーに使えば申し分ない特性が得られます。しかし時はすでに遅し、オーディオブームは終焉に向かっていました。
それでも頑張って作ったのがこのチャンネルデバイダーです。そのような訳で本日は出張の仕事が空いたのでチャンネルデバイダーのマザーボード基板に朝から部品実装していました。

部品を準備してフォーミングしておきます。


低背の美品から順序に実装はんだ付けして行きます。


ジャンパー線とCR部品だけで約200点くらいです。


ここまでで夕方になりました。700箇所ぐらいのはんだ付けです。


調整用ボリューム付けてマザーボードの実装は終わりです。



これで2ウェイから4ウェイまでフィルターの差し替えで切替できます。別途フィルターが必要です。簡単に作れるものではありませんが、このチャンデバでマルチアンプをやれば、簡単に高品位再生が可能になります。事実多くの方が音楽再生のオーディオを楽しまれています。部品が終息してきていますが可能な限りチャンデバは頑張って作ります。そのために今日はマザーボードを実装しました。もう調子が良いときにしか気力が続かなくなってきました。まぁ歳をとるとそんなものです。
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コメント

No title

マルチ方式というのはそんなに古くからある考えなのですね。
いま自分は普通に4ウェイマルチで音楽を楽しんでいますが、これも歴史の変遷と技術革新を経て出来た製品なのですね。
マルチシステムを検討したときマルチは迷路の入り口と言う人が多く調整が難しい..という先入観がありました。たまたま最初からYPA製のチャンデバを導入したことでその難しい調整とやらは無縁のままここまで来ることができています。

余談
私の兄は財力に物言わせて過去に名機として評判が良かったスピーカー、アンプ、チャンデバ、DAコンバータ、ターンテーブルを揃えてマルチを組んでいます。こうして色々と試行錯誤したあげくの終着点はスタックスのヘッドホン&専用アンプの音でした。この音をスピーカーから出すのは殆ど不可能..と言うのが兄の結論でした。

先日兄の所へCDを持っていきスタックスの音を聴かせてもらいました。スピーカーとヘッドホンの音を真剣に比較する人はいませんが、あえて音楽の再現性と言う視点で聴き比べました。スタックスはマルチ並みに詳細な音まで再現されており美しい低音も出て全体がスッキリしています。しかし本物の楽器の音色と比較するとコンデンサー型のヘッドホンの音はやや偏りがあり、その不自然さが気になります。定位が頭の中と言う事もマイナス要素です。
今では聴くことのできない歴代の名演奏をスピーカーから自然な形で聴けるのは良いものです。チェロの巨匠カザルスやピアノのリヒテルの音色が年代をタイムスリップして蘇ります。

Re: No title

音楽大好きさん
こんにちは!

マルチアンプは結構古くからあったのですが、あまりにも失敗が多かったのでそうなったのだと思います。
マルチアンプの核となるのはチャンネルデバイダーなのですが、その辺の理解が得られないのが悲しいところです。
間違いなく言えるのは、疑いを持たないで導入された方は失敗していないことです。
結果として数百万~の大金を使わないでいます。

ステレオ再生の定位が分かるような人をオーディオの上級者と思っています。

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