オーディオメーカー不在
- 2023/01/24
- 07:32
オーディオメーカー不在で、やりたい放題の個人的なオーディオ情報発信家たち
残念なことにもはや、先日書いたような1970年代初めのような多数の一般向けオーディオメーカーは現在、存在しません。
前にも書きましたがブランド継承だけの会社も少なくはありません。そして評論家も技術系評論家はいなくなりました。
個人ではSNSの発達で、特に動画系では酷い状態になっています。視聴者の多くはそれすら気が付いていません。話術に騙されてわかったような気分になっている訳です。
今日はダンピングファクターについて書いてみます。
ダンピングファクター(以下DF)が同じなら音は同じなどと言い切るオーディオ系ユーチューバーもいますが良く考えればわかることです。DF定義はDF=負荷抵抗(Rl)/アンプの内部抵抗(Ro)です。もちろんアンプ回路固有の音色もあります。それさえ無いと言い切ることに何の疑問も持たないのは、難しい理論の理解は面白くないから、逃げです。
まず負荷抵抗側に目をやってください。負荷抵抗は8Ωとした場合です。これって実際のスピーカーの場合公称8Ωであって実際の周波数で変わってくるわけです。右端に8Ωと16Ωのラインが分かるように書いてあります。これを見て分かるとおり8Ω単一で計算してもあまり意味がないですね。

真空管アンプやトランスを背負った一部のトランジスタアンプに置いては4Ω、8Ω、16Ωとアンプの出力、そしてスピーカーの実際のインピーダンス。これらを考えたらダンピングファクターって何とならるずです。
次にダンピングって何?制動能力となる訳ですがスピーカーの制動が問題になるのは上の図の低域で持ち上がっているF0(エフゼロ)の部分です。ここをアンプの内部抵抗でダンプすると考えてください。大きなウーハーをお持ちでしたら電線でショートするとコーンを押しても動きません。ウーハー保管時にダンパーが変形しないようにショートしたことがある方もいるかと思います。(解放するとふわふわ動きます)これをアンプでやる格好になるのです。制動かけすぎ(オーバーダンプ状態)だと低音は出なくなりますから、ほどほどな訳です。
ここで落とし穴、これはスピーカーを直接アンプで駆動した場合の話で、間にネットワークが入り多数のスピーカー駆動になるとDFは高い方が良いという考えになるのです。
ここまでくればもうお分かりだと思いますが、(ダンピング、スピーカーの制動)は、スピーカーによって決まるものでもなければ、アンプのDFによって決まるものではないことがお分かりいただけると思います。マグネットの磁力で変わる体験は励磁型のスピーカーで体験している方もいるのでスピーカーで決まると思われる方もいるかも知れません。アンプとスピーカーの両方にさらにネットワークそれに電線の長さが影響してきます。
電線の長さ=抵抗だからと言ってアンプの出力に抵抗かましてDF低くするなんて言う手法は見かけ上のDFに過ぎません。
DFが同じであれば音は同じなんていうそんなことを発信するのは如何なものかと思います。
1960年代終わりころには、すでにDFは解明されていました。製品的にもパイオニアのトランジスタアンプSM-100などはDF切替を付けていました。丁度真空管アンプからトランジスタアンプに変わる時期でトランジスタの音は固いと言われたのと重なります。真空管アンプ並みにあえてDFを変えられるようにしたのではと思います。スピーカーが真空管向きの時代ですからね。

むすび
ここで’70年代半ばまでにマルチアンプまで発展した経緯が想像できると思います。スピーカーの特性の良い部分のみを使い、特性の良いアンプで駆動する。単純なことです。そうした先人の開発したものを無視(知らず)して適当なことを語るのはいい加減にしてほしいものです。
残念なことにもはや、先日書いたような1970年代初めのような多数の一般向けオーディオメーカーは現在、存在しません。
前にも書きましたがブランド継承だけの会社も少なくはありません。そして評論家も技術系評論家はいなくなりました。
個人ではSNSの発達で、特に動画系では酷い状態になっています。視聴者の多くはそれすら気が付いていません。話術に騙されてわかったような気分になっている訳です。
今日はダンピングファクターについて書いてみます。
ダンピングファクター(以下DF)が同じなら音は同じなどと言い切るオーディオ系ユーチューバーもいますが良く考えればわかることです。DF定義はDF=負荷抵抗(Rl)/アンプの内部抵抗(Ro)です。もちろんアンプ回路固有の音色もあります。それさえ無いと言い切ることに何の疑問も持たないのは、難しい理論の理解は面白くないから、逃げです。
まず負荷抵抗側に目をやってください。負荷抵抗は8Ωとした場合です。これって実際のスピーカーの場合公称8Ωであって実際の周波数で変わってくるわけです。右端に8Ωと16Ωのラインが分かるように書いてあります。これを見て分かるとおり8Ω単一で計算してもあまり意味がないですね。

真空管アンプやトランスを背負った一部のトランジスタアンプに置いては4Ω、8Ω、16Ωとアンプの出力、そしてスピーカーの実際のインピーダンス。これらを考えたらダンピングファクターって何とならるずです。
次にダンピングって何?制動能力となる訳ですがスピーカーの制動が問題になるのは上の図の低域で持ち上がっているF0(エフゼロ)の部分です。ここをアンプの内部抵抗でダンプすると考えてください。大きなウーハーをお持ちでしたら電線でショートするとコーンを押しても動きません。ウーハー保管時にダンパーが変形しないようにショートしたことがある方もいるかと思います。(解放するとふわふわ動きます)これをアンプでやる格好になるのです。制動かけすぎ(オーバーダンプ状態)だと低音は出なくなりますから、ほどほどな訳です。
ここで落とし穴、これはスピーカーを直接アンプで駆動した場合の話で、間にネットワークが入り多数のスピーカー駆動になるとDFは高い方が良いという考えになるのです。
ここまでくればもうお分かりだと思いますが、(ダンピング、スピーカーの制動)は、スピーカーによって決まるものでもなければ、アンプのDFによって決まるものではないことがお分かりいただけると思います。マグネットの磁力で変わる体験は励磁型のスピーカーで体験している方もいるのでスピーカーで決まると思われる方もいるかも知れません。アンプとスピーカーの両方にさらにネットワークそれに電線の長さが影響してきます。
電線の長さ=抵抗だからと言ってアンプの出力に抵抗かましてDF低くするなんて言う手法は見かけ上のDFに過ぎません。
DFが同じであれば音は同じなんていうそんなことを発信するのは如何なものかと思います。
1960年代終わりころには、すでにDFは解明されていました。製品的にもパイオニアのトランジスタアンプSM-100などはDF切替を付けていました。丁度真空管アンプからトランジスタアンプに変わる時期でトランジスタの音は固いと言われたのと重なります。真空管アンプ並みにあえてDFを変えられるようにしたのではと思います。スピーカーが真空管向きの時代ですからね。

むすび
ここで’70年代半ばまでにマルチアンプまで発展した経緯が想像できると思います。スピーカーの特性の良い部分のみを使い、特性の良いアンプで駆動する。単純なことです。そうした先人の開発したものを無視(知らず)して適当なことを語るのはいい加減にしてほしいものです。
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