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JBL D130再修理

先日ボイスコイル引き出し素線修理したものが戻って来ました。大音量時に歪みが発生するとのことです。電話でセンターキャップ付近を均一に押してガサゴソ言わないか確認してもらいました。ガサゴソ音が出るのが確認出来たので返送してもらいました。
到着して確認したところダンパーが沈んでます。ぴったり水平は望みませんが沈み具合は大きいです。


あまりやりたくないのですがですがまずはセンターキャップを外します。この作業集中力のある時に一気にやらないとやめたくなりますので接着剤とアルミキャップの間に慎重にカッターを入れるだけですが接着剤が硬いとかなりきついです。ちょっとずれただけでセンターキャップの再利用はおろかコーンまで切ってしまいます。コイルボビンとコアの僅かな隙間分かりますか?


センターキャップは、少し歪んだ状態ですが使えなくはないです。


擦れるのはこの内側と外側です。錆による可能性もあります。



これを治すには全部分解すれば良いと思われがちですが、バラしてもダンパーの落ち込みは簡単に修正できません。リコーン時に使う治具を挟み込み全体の沈み込みを引っ張って浮かせます。この様な場合何箇所かにクサビ状に挟む方法は不可です。


浮き上がった状態でのダンパー。ボビンの穴まで見えるくらい薄いものです。ですから剥がすのはリスクが大きいのです。


この状態でダンパーの変形を修正出来ればボイスコイルは擦らなくなります。ここの接着剤を剥がすには、アセトンかトルエンで接着剤を溶かします。先に外してしまっては歪んだままなのでよろしくない事がお分かりいただけると思います。


この状態で変形修正出来れば、なんとかなります。このバランスはコーン紙のエッジとダンパーの支えで成り立っています。ですからJBLのリコーンキットは、コーンアッセンブリーとしてエッジ、コーン、ダンパー、ボイスコイルは組み上がっています。円筒形の筒を入れてギャップを合わせて接着剤で接着するのがリコーンキットです。それがメーカーからは、数十年前から供給されないので、代替に同じサイズのJBLの楽器用。今回の個体のようにE130で張り替えされていた訳です。今回の様な場合、手を加えれば加えるだけ工数がかかります。
恐らくリコーン後に歪んだと思われます。前回の引き出し線の記事のとおり何度か手を加えた形跡がある個体です。
この状態でダンパーが上手く行けばよいのですが㊙テクニックを使いますがエッジ部分で押し込まれる分もあるのでそうそう期待は出来ません。?!



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