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MMカートリッジの負荷抵抗と負荷容量

負荷抵抗の切替は、簡単に抵抗を切り替えるだけなので昭和40年代後半ぐらいにはスイッチが付いていたアンプもありました。その頃は確実に変化がわかりましたが今では劣化耳でもうわかりません。これも負荷容量のピーキング特性が加わるとより顕著な違いがあり分かりました。

負荷コンデンサ容量100PF時のピーキング特性例電波新聞社AUDIO誌より引用
100kと50kでこれだけ違います。50kの状態で適切なコンデンサ容量分フォノコードで加わればピーキングが収まる事がわかると思います。


MMカートリッジは、ピンコードやトーンアームの容量を見込んでピーキング特性をカートリッジメーカーは持たせていましたと言う事になります。
V15Ⅲの例


アーム内部とリード線で70PF前後、プレーヤーのピンコード100~200PF、フォノEQの入力フィルター100PFそうすると合計200PF~400PF位が適正容量となります。つじつまが合います。別の考え方をすれば、100PF以下の低容量コードが出現したためにアンプメーカーが後追いで容量切替を付けたと言っても良いでしょう。
カートリッジメーカーの配慮と電線屋とアンプメーカーの齟齬とも言えるでしょう。昭和の終わりアナログオーディオの末期のお話です。
写真の通り現代の単独フォノイコライザーには入力容量切り替えはついていません。


超低容量電線にアンプ側が合わせしまった過去の悪い例だと思います。普通に使えばなにも問題が無かった部分です。
おしまい。
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コメント

良く分かりました

こんばんは!

解説ありがとうございます。理解できました。
グラフで使用しているPS-1000/Ⅱの負荷のメーカー仕様は30kΩ~100kΩ(適正47kΩ+170pF)です。ですから、実際にはフォノケーブルの静電容量が加わってピークが抑えられてほぼフラットになるのでしょう。
上の図は、負荷抵抗の変化を分かり易くするために、わざと負荷容量を小さく設定してピークを大きく出しているのだと思います。

実際は何か出来るかと言うと難しいと思いますが、知識として知っていて損はないと思います。

70年代初めまでのアンプ

こんばんは

昔のアンプってフロントパネルにロータリースイッチが直接取り付けられていましたよね
フォノ入力が2系統の場合リアパネルのフォノ入力端子~フロントパネルのロータリースイッチ~フォノEQ回路のようなつくりで「~」の部分は普通のシールド線で筐体の隅を這わすように配線され長ければ1m近くの線間容量が存在してたかもしれません
古いMMカートリッジの負荷容量が数百pFに設定してた原因のひとつでしょうね多分

Re: 良く分かりました

しんのすけさん

おはようございます。

古い資料を探すのは疲れます。ネットから拾ったのでは信ぴょう性がありません。
分かりやすく説明していると思います。電波新聞社は(電波新聞)は当時電機業界誌ですから嘘はないです。

何もしないで普通に使うだけで良いと思います。アンプ本体を弄るのはもってのほかです。(笑)

Re: 70年代初めまでのアンプ

MFさん
おはようございます。

そうですね。多くがロータリースイッチがパネルにあって配線引き延ばしやってました。
古くから軸延長シャフトやっていたメーカーも中にはありますね。

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