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はんだの抵抗

はんだの抵抗 本日見たHHさんの記事からの思いつきです。
その昔、無鉛オーディオ用ハンダと言うものが世に出て、大枚叩いて大損したことがあります。濡れ性が悪く実用にならないものでした。(文句はここまでにしておきます)

千住金属などの無鉛はんだは、大変扱いやすく、今では普通に使えるレベルです。

実際ハンダの種類の違いでどれだけ抵抗値が違うのか測定してみました。
1mずつ0.6φのハンダを3種類用意しました。


4端子測定をします。クリップの両側に独立した電極があります。


マイクロオームまで測定できます。


1、無鉛はんだ、銀3%銅0.5%残りは錫 
実測抵抗値 0.457409Ω

2、鉛はんだ、鉛40%錫60%
実測抵抗値 0.597183Ω

3、銀入りはんだ、銀1%錫60%残りは鉛
実測抵抗値 0.545571Ω

この値を見ると鉛が多いほど、接続抵抗が大きいです。これは事実です。

これで抵抗が大きいほど音が悪いと決めつけてはいけません
はんだと言うのは、母材と母材の間に合金層を作って接続するものです。

〇〇アップグレード100と言う本にハンダ線をスピーカーケーブルの間に、入れて音の違いの比較をしていたそうですが、手元にあった同じ題名の初版本には、はんだの音に付いてのコメントが2つ(ただ単に音が良いハンダの商品名)がありましたが、その記事は見つけられませんでした。なのであったことにして書きます。
電子部品の接合にはんだ付けをオーディオ機器では、していますが、コードとして(電線の代わりに)はんだは使いませんねぇ~何かおかしい記事です。

なんでも音で判断するのはおかしいことです。
実測抵抗を測りましたが、その訳をお話しします。
基板と部品の足または面を接続する時に合金ができる訳です。その合金層こそが接続抵抗になります。だから上手にはんだすれば強固な合金層ができる訳です。
だから抵抗による音質とは別のことです。
そして某雑誌の無謀なスピーカーケーブルの間に入れる音質評価。
簡単に言いましょう。前にダンピングファクターの記事書きましたが、この0.5Ω前後の抵抗入れれば、DFは変化し大きく音は変わるのです。

そんなことを書きましたが、検証のために無鉛はんだと鉛はんだで同じものを組み立て音質比較しましたが、無鉛はんだを使った方の音は私は気に入っています。
ちなみに接続抵抗はほとんど差はありません。数十μΩの差です。

現在ほとんどの製品は無鉛はんだを使用しています。
Rhos規制によるものです。初期の無鉛はんだは扱いにくいものでしたが何十年も経てば品質の良いものが開発される訳です。

鉛に銀の入ったはんだは、音質用ではありません。銀の配線パターンや銀電極部品の銀食われ防止用です。







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