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MMカートリッジとMCカートリッジの構造

MMカートリッジとMCカートリッジの違い
最近アナログレコードのブームの中で新しい人は、情報が少ないのかMMとMCカートリッジの違いも判らないようです。判りやすく説明するために少し分解してみました。40年前だと色々な本に詳しく載ってました。

記憶をもとに随時書き足します。

MM型(ムービングマグネット)SHUREの特許
(たしか日本ではシュアーの特許に触れないよう独自に改良された記憶がある)
簡単に言いますと読んで字のごとく。
沢山巻かれてあるコイルの中で、小さい磁石が動いてその振動で発電します。
磁石は端にカンチレバー先端には、ダイヤモンドのチップが埋め込まれています。
中身はこんな感じのポンチ絵ですね。
小さい磁石の振動をコイルで拾い電気信号に変えるトランスデュ―サー(変換器)
です。



MC型(ムービングコイル)
こちらも読んで字のごとく。
磁石の中でコイルが動きます。コイルの信号を取り出します。
MMとは全く逆の動きです。
こんなに強力な磁石で出来ています。
針先の振動を小さなコイルの動きでで拾うのです。
磁力が低下しては性能を発揮できません。近くに鉄は禁物ですが、それよりも怖いのが鉄のナットなどが近くにあったら磁気で吸い寄せられ、折れや曲がりの危険があります。MMに比べて取り付けなどにも神経をとがらせなければいけません。
そういう意味では初心者向きではないですね。



MMカートリッジは針だけ、簡単に交換できます。
その理由は、カンチレバーに極小さい磁石が付いています。
それが下の写真中央です。
折れた針を引き抜いていますのでカンチレバーは短いことをお含みおきください。


MM型で重要なシールドケース
多数巻いてあるコイルが外部からの磁界を受けるため磁性体の金属でシールドしてあります。ですからこのケースが磁力を帯びてはダメなのです。
時には消磁する必要もあります。
シェルにねじ止めされる部分はプラスチックです。
下の写真はシールドケースにLG(左のグランド線)が繋がるようになっています。



MC型
MC型は磁石穴の中で巻き数の少ないコイルが動きます。
磁石の中なのと磁石にくっつく金属は近づけられないので、プラスチックのケースに入っています。このような構造なので針だけ交換はできないものが殆んどです。
下はMC型の代表格DL103
ご覧の通り、プラケースに鉄足の部品がくっつきます。
MMと違い中身は強力な磁石だということがわかります。
シェルに止めるねじが鉄では、ねじにも磁力が作用するので、いけない理由がこれでお分かりいただけますね。それと消磁器かけてダメな理由もです。強力な磁界の中で動くコイルが減磁で正常に動かなくなるわけです。



MM型はコイルの巻き数が多く、インピーダンスで公称50kΩ前後です。
MC型はコイルの巻き数が少ないのでインピーダンスは数オームから数十Ωです。

電気で動くものには理由があります。
上の写真の赤矢印のアースタブはこのためにLGまたはRGに落としてあります。
MM特有のものです。
ハムノイズなどを拾わないようにしてあります。

MMカートリッジを付けた状態でレコードをかけないで、ハム音を全く感じないレベルまで可能です。

MC型は、起電圧が小さいので、トランスなどで昇圧しますので、ハム音は拾い易くなります。

昇圧トランスは巻き数が多いし、誘導の影響を受けやすいため高級なものほど何重にもシールドされています。このトランスのケースもアースに落とされています。
MMカートリッジで説明したことと同じ理由です。

アナログの微小な信号は非常にデリケートです。
ノイズとの闘いがアナログの醍醐味とも言えます。
MMカートリッジとMCカートリッジは、使い方がこれだけ異なります。

独り言です。
多少ハムが出ますがいい音ですので聴いてくださいと言う逃げ口上は、リアルなオーディオの集まりでも嫌になる程、聞いています。
なぜかオーディオの世界は理屈を理解しないで、やってみたらこうだとか、誰に迷惑をかける訳でないとか、大人の遊びだとかで煙に巻こうとする自称オーディオマニアが多すぎます。



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