パワーアンプの保護回路
- 2017/05/02
- 20:36
パワーアンプの定番保護回路
パワーアンプが何らかの理由で故障しオフセット電圧(中点電位)が大きくなったり、出力段が故障し大きな直流を出力したときリレーで遮断する回路として、メーカー品、製作記事を問わず1970年代から長らく使われてきた回路が下記の回路である。
電源オンオフ時のミューティングも兼ねている。
一部の技術誌等でまともに動作しないとの情報から検証してみた。
個人のブログだけなら、表立ってその記事と論争しても論点はかみ合わない。
一切、本文には元記事はリンクしていない。
しかし技術誌がそう申すのなら、確認する意味がある。
動作1秒以内、動作感度約0.6Vは実機実験のように満足している。
これを動作しないと主張するのも、動作すると主張するのも自由だ!
それをコメントで表立って言い合っても意味がない。
私の記事は、動作することを確認していることを書いているだけだ。
その②にさらなる検証をしている。
ネタ元がわかるような、いただいたコメントは全て削除した。
追記
①-5V以上でないと動作しないという記事と+2V以上でないと動作しないというブログ等の記事があるようです。
②IC化されたものも当時は検出部は同じ等価回路でした。
回路の説明
パワーアンプの出力より入力の10KΩ介してバイポーラコンデンサー100μ経由でQ1、のベースQ2のエミッタに加わります。これは交流信号(音楽や音声)をバイパスする役目があります。これらの音楽信号では反応しません。
ここがポイントだと思うのです。交流バイパスという考え方とCRでの時定数。
もしアンプが故障した場合直流がベース(エミッタ)に加わりトランジスタがONします。
この変わった接続が直流のプラスでもマイナスでも動作する仕組みです。
後段はリレードライバー回路ですが、コンデンサーで時定数を持たせQ3のベース電位を徐々に上げミューティング機能を持たせてあります。
遅延でONしたリレーは、Q3のバイアス(抵抗で分圧の部分)はQ1.Q2が働いたとき(異常な直流発生時)Q3のベース電位を落としリレーがオフになります。
回路図は拡大してみてください。
追加回路(有名なTA7317Pの等価回路)
この等価回路の②③はLR別の検出部なのですが、トランジスタで組んだ場合と同じになっています。
動作の検証
これは上記の回路を基板にしたもの
24Vが動作電圧、現在故障時の検出電圧0.6Vは加えていないので基板のリレーのLEDは点灯している。
追記 徐々に電圧を上げる閾値確認と動作電圧ONの2種類の確認をしている。
-0.63Vを印可したところでリレーはオフになった(電源装置の出力赤黒逆)
正負共に異常電圧のおおよそ0.6Vは検出できている。
スポンサーサイト