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アナログオーディオ回路基板

最近はPCの普及で誰でもと言ったら語弊がありますが、比較的簡単にプリント配線基板を作れるようになりました。フリーソフトで回路図を入力して部品配置するとそれらを自動で回路図通り結んでくれます。事実そういったことで作られた方のプリント配線基板がネット上やヤフオクでかなり見受けられます。アナログ知識のない方や部品メーカーの技術資料(アプリケーションノート)を理解されない方までプリント配線基板を製作して販売しています。私の場合は、ある程度設備がありますので基板はメーカー発注しません。理由は後述します。
わかりやすいところで下の写真は3端子レギュレーターICによる正負15Vの電源基板です。こういう簡単なものは片面基板で間に合います。
要点は、ICの発振防止に入れるコンデンサーはICの直近でなくてはなりません。発熱のある放熱器からは電解コンデンサは離すなどを考慮すれば大体同じようなパターンになるはずです。リンク張るなど野暮なことはしませんがネット上やオークションに出回っている基板はただ繋がっているものも少なくはありません。
不必要に表パターンと裏パターン行ったり来たりしています。ICの発振を防ぐために必要なコンデンサー(下の写真では赤茶色のもの)もICのそばではなく離れたところに入れているものまであります。こういうものの購入は考えなくてはなりません。


パターン面(裏面)の写真です。
放熱器もしっかりねじで固定しています。部品にこんな大きなものを背負わせて負担をかけるのは良くありません。


ここからは基板メーカーに出さないで作るとはどういうことかです。
パターンはPCで作成するまでは、基板メーカーに出すも自家製作するかは一緒です。
メーカーに出す場合はガーバーデータやホールデーターを出します。
それを自宅でやるには、データをフィルム印刷して下の写真のように写真焼き付けよろしく紫外線で感光基板(サンハヤト社)に焼き付けます。


焼き付けたものを現像したのが下の写真になります。
ポジ感光基板ですから、不要な部分は銅箔むき出しとなるので、これを塩化第二鉄という薬品でエッチングすると基板が出来上がります。
あとは一番面倒な穴あけとなります。


穴開け完成したプリント配線基板です。
なぜ、こういった面倒なことを、今の時代に行うのでしょう。
それの理由は
試作段階で、正常な動作をするか検証
量産品でないので、フィルムの保管のない少量の基板をメーカー発注では、繰り返し製造は難しい。プリント配線基板は生ものなので、長期保存できない。
量産品は一気に部品実装して製造するので問題ありませんが、長期保存基板はハンダの乗りが悪くなります。他にも理由は沢山ありますが割愛します。特に下の写真のGICフィルター基板は、周波数によって部品が異なるので実装して作り置きが出来ません。




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