日本無線JRCのNRD-515
この受信機は若いころ買えなかったもの
当時、仕事の関係で、お客さんに結構納入していた。船舶通信のメイン、サブの受信機のさらに予備みたいな感じでアマチュア無線用を積んでゆく場合があった。アマチュア無線用でも、当時の給料の数倍だから買える訳が無かった
無線の仕事を辞めて数年後アマチュア無線ショップに故障して音がかすかにしか出ない、ダイアルノブが引っかかるなど色々故障した個体が入っていた。それがこいつだ。現状でいいからと言って5万で購入した。34年くらい前のことだ。
船に積んでいた個体と一目でわかった。局長が喫煙家だと脂がひどい、狭い無線室だから仕方ない。塩害もある。
船に積んであればメカニカルフィルターオプションが入っている。2.4KHZと0.6KHzが入っていた。専用スピーカーに専用メモリーも付いて来た。修理前提なので安いか高いかは難しいところだ。結局CMOSアナログスイッチ4066を交換して、ロータリーエンコーダーのパルスを作るためのスリット穴の開いた円盤を修正して見事に修理完了した。
その後もこの個体は初期型なので、リレー接点が不良になったりバンド切替のコイルの断線など都度修理してきた思い入れのあるものだ。
ところが昨晩しばらくぶりで電源を入れると周波数がチラチラとしか動かない。
ロータリーエンコーダーからパルスが出てこない。

CMOSロジック4011が故障しているのがわかったが、分解したついでに手持ちに偶然すべてあったので交換した。
RV1,RV2はパルス検出の閾値、(CMOSのHとLの調整用)電源電圧の半分あれば大丈夫だから2Vに合わせておいた。
フォトインタラプタを構成しているフォトトラ部も劣化してきていると思う。この部分の回路図はないから追っかけるしかない。
延長コードを作って探りながら直した。写真のトランジスタの形状から古さがわかる。通信工業用Ⓖだ
夜中までかかって無事修理完了
やっぱり、お金をかけて作っているものは、構造的に修理しやすい。
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