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メカニカルリレー接点 

暇になったので、やり残している仕事が無いか考えていたら、数か月前に暇なとき考えておいての仕事が出て来た。
と言っても、FETで仮に組み替えて良い結果の出ているものだ。この海外の製品に組み込まれているリレー、接点が数年でダメになる。24vの直流回路の電源を入切している。これをMOS FETで制御するため、このスペースにFETスイッチを組み込もうと言う訳だ。それで、オン抵抗の小さなFETを探していると反対ごとを書くガセ情報がヒットする。残念なので少し記事を書くことにした。


現在では、FETスイッチはオン抵抗が非常に小さく数Ωのものまであり信頼性が高い。車ではリレーが減ってFETスイッチだらけだ。他にも10Aも流れるハイパワーの無線機のスイッチが小さい押しボタンを押すだけで入るのもこのおかげなのだ。ヘッドライトもカーオーディオもそうだ。だから電子スイッチの故障率は極めて少ない。
オーディオ族の記事が何件かヒットした。パワーアンプの出力保護リレーから入力リレーまでごちゃ混ぜだ。
そっちこっちから、貼り付けて、きれいにまとめるからいかにも正しいことを言っているように見える。

古くからのオーディオの入力切替のアナログスイッチ回路について
C-MOS IC 4066を使えばオーディオ信号の整理は行える。一定以上のHiFiオーディオにも十分に使える。
古くは1978年頃に、ナカミチが高級レシーバーの入力切替回路に4066を採用している。これはメーカーが公表している(電波科学1978年6月号)その他ミニコンポの入力切替にも多用されて来たから、全く音質的に使えないわけでもない。
しかしある程度以上となるとそうは行かない。クロストーク特性も良くない。それはCDの時代になってもCDプレーヤーの出力にリレー回路が付いていることなどからも分かる。
人の回路は引用したくないので昔私が作った音質はどうでも良い、機器の回路の一部、4066の音声切替回路。とある通信設備用に作ったものだ。
リレーで頻繁に切替を繰り返しては、接点不良を起こすから4066アナログスイッチを用いた。家庭用途ではないから頻繁に信号が切り替わるからリレーよりアナログスイッチにした。
fetsw.png
CMOS4066等価回路こうなっている。プッシュプル構造のFETスイッチだ。(IC規格表から)


そうするとオーディオ入力切替は、アナログスイッチでOKと思われるかもしれないが、より上の音質を狙うと、高品質なリレー接点には敵わない。だから今でもハイエンド機器の入力セレクタ回路は高品位なリレー接点が用いられている。
するとパワーアンプの出力保護リレーはどうなんだとなると思う。これは、パワーMOS FETのオン抵抗がリレーよりも小さくなったことによりオーディオでは、ハイエンド機器の方が先に採用している。新品のパワーリレーの接点抵抗が50mΩ程度に対して、 FETスイッチだと10mΩ以下だそれは、それは測定上のダンピングファクターを大きくした。ダンピングファクターはわずかな抵抗が大きくなればなるほど影響を受ける。パワーリレーは使っているうちに接点抵抗が大きくなる。

東芝のフォトボルカップラーの解説書に電話交換機の回路で書いてある。フォトボルは、LEDを発光させると受光素子が発電するインターフェースだ、4v駆動のパワーMOS FETをダイレクトに駆動できるので大電力制御回路でも簡素化ができる。


リレー代替のFETスイッチをパワーアンプの出力保護に使って見ようと思うが、リレー使うよりかなり高額になる。直流電源の入切はFET1個で済むが、交流の音楽信号は2個必要だ。オン抵抗の小さなFETは高額だ。少し大きい物なら安いから使えるかも知れない。フォトボルカップラ―を使えばリレーのコイル電圧に関係なく電流制限抵抗で対応できる。リレーと同じサイズに設計すれば置き換え可能だ。それは市販品のフォトモスリレーで内科医?
冒頭の頻繁に壊れるリレーの代替にそれを狙っている。
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コメント

4066

4066と言えば、クオード44でしょう。 
全てオペアンプで構成され、シンプルに出来ています。
車で電子回路スイッチになったのが、ゼロクラウン
辺りではないかと思いますが、その前に三菱のETACSがありましたが、小さなリレーが数個あるみたいです。

Re: 4066

> 4066と言えば、クオード44でしょう。
これも4066ですか? 
> 全てオペアンプで構成され、シンプルに出来ています。
TL071とTL072ですね。

この構成だと国産の安いミニコンポ並みですね。モジュール構成が高価格にしている
要因でしょう。

> 車で電子回路スイッチになったのが、ゼロクラウン
> 辺りではないかと思いますが、その前に三菱のETACSがありましたが、小さなリレーが数個あるみたいです。

接点が消える時代ですね。適当な電力用MOSFET探していたらもはや販売単位1リール1000個からとか・・・・
厳しい時代です。

こんにちは(^_-)-☆

仕事場では、入社したころから電磁式のリレーは使っておらず、SSRでした。まあ、事務機器なのでね~
当時のSSRユニットは、けっこうしっかりとしたケースに入っていた記憶があります。
その後は、電源の中に組み込まれていたのか、部品では見かけなくなりました。

オーディオと産業機器では、要求が違うのだと思います。特に、音声信号系切換では、抵抗値やクロストーク等の諸特性が問題になるのでしょう。
メカ接点の劣化と比較して、長期的に見た場合、どちらか有利かという難しい選択ですね。コストとの兼ね合いもありますから。



Re: こんにちは(^_-)-☆

しんのすけさん
こんにちは

> 仕事場では、入社したころから電磁式のリレーは使っておらず、SSRでした。まあ、事務機器なのでね~
> 当時のSSRユニットは、けっこうしっかりとしたケースに入っていた記憶があります。
昔のSSRは物にもよりますがタバコくらいの放熱筐体で入力、出力はねじ端子。その記憶かと思います。

> その後は、電源の中に組み込まれていたのか、部品では見かけなくなりました。
基板に乗っかる小型のものもその後は出ました。


> オーディオと産業機器では、要求が違うのだと思います。特に、音声信号系切換では、抵抗値やクロストーク等の諸特性が問題になるのでしょう。

オーディオ用途はSSRではないのです。アナログスイッチとSSRは別物と考えた方が良いでしょう。

> メカ接点の劣化と比較して、長期的に見た場合、どちらか有利かという難しい選択ですね。コストとの兼ね合いもありますから。
コストの点では今日の記事に書いてます。

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